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![]() 損傷していなかったらどうやって区別するのか、全体像があるならば腰のひねり方で判ります。中央の薬師如来の方向に左右の菩薩が腰をひねっています。如来の左(むかって右)に立つ像が日光菩薩で、右手をあげているのもその特徴です。 (インターネットのサイトでは左右を取り違えて、日光・月光を紹介している例が多い。困ったことです) ![]() ![]() 東大寺の場合は衣服の違いで区別することになります。日光菩薩の衣装は通常の衣でどちらかというと男性的(右の画像)で胸の前がはだけています。月光菩薩の衣装の上半身はシャツのようで女性的。 薬師寺の日光も月光よりやや男性的な体格になっているといいます。 画像元:http://www.narahaku.go.jp/exhib/2002toku/todaiji/todaiji-1.htm いずれにせよ判別しがたいのは、仏像が時代を経て彩色を失ってしまったから。薬師寺の菩薩の場合、昔は全身金色に輝き、頭髪は群青色だったと推測されています。 宝冠が何色だったかわかっていませんが、日光の場合は金、月光は銀だったのではないでしょうか。 あるいはもっとドハデな彩色だったとすると日光は赤、月光は白の宝冠だったことも考えられますが、どちらだったのか判然としていません。 つまり本来は宝冠の色で日光(金・赤)か、月光(銀・白)かを容易に区別できたのです。また仏教はインド由来なので三本足カラスは日光菩薩に描かれていません。 日月が同じ丸形紋様で示されるから、色で区別するしか方法がない。色が失われると判らない、それでは困るので後世に作られた日光・月光菩薩は日光にはカラス、月光にはウサギやガマを描いて一目瞭然とするようになりました。それは日本的な妥協。本来はカラスやウサギは描きません。 天武・持統朝に建立された薬師寺の日光菩薩が何色の宝冠を被っていたのでしょうか。判然としないのは残念なことです。
by hangeshow
| 2008-08-27 16:30
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