カテゴリ
以前の記事
お気に入りブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
1971年、中国 湖南省 長沙市の東、約4km付近ある馬王堆(まおうたい)遺跡の発掘調査は世界に大きな衝撃を与えました。
発掘された遺体は身長154cm、体重34kg、年齢50歳ほどの女性で、発見当時、身体にはまだ弾力があり、つやもある。指で押すと、くぼんだ後、また元に戻ったといわれています。 後の調査によって、この女性は長沙国で宰相をつとめていた利蒼(りそう)の妻で紀元前186年に死亡したことが判明しました。およそ2200年前の遺体です どのうにしたら遺体を生前同様に保存できるのか、現代科学でも謎だそうです。 多種多様な遺品も同時に発掘されましたが、その中でも1枚の衣装が注目を集めました。残念ながら良い画像が入手できなかったので、中国の切手 を紹介します。白黒模写図 全体として天上界、地上界、地下界が神仙思想で描かれています。ごらんのように右上には中にカラスを描いた赤い太陽が描かれ、左は薄い三日月の中にガマガエルとウサギが描かれています。太陽の下に小さな赤丸がいくつかあります。赤茄子のような感じですが、わたしはこれは太陽のタマゴだと見ます。 メンドリを捌いた内臓を見てみると、明日、明後日などに産み出すタマゴがもういくつも準備されています。そんな感じでしょうか。 太陽(カラス)は生き物で、毎日、東に生まれて西に飛んで死ぬ。天界では翌日のタマゴが準備されている図だと思います。 太陽は赤い、その本体はカラスであるという思想でしょうか。東に生まれた太陽は徐々に強力になり、白く光り輝く。だれもその姿を見ることはできない。しかし夕方になるとその力は衰え、赤い本体を人目にさらしながら地平に落ちて死ぬ--そう考えていたと思います。 というのは、「ある日、太陽がいくつも同時に昇り、それはもう、ものすごい暑さで動物も植物もバタバタ倒れた。そこに勇者が現れ、太陽を射落として正常な世界が戻った。落とされた太陽はカラスであった」という趣旨の物語があるからです。 1日1個のタマゴが生まれるのが普通だが、何かの拍子に複数のタマゴが生まれることがある、そのような実体験を踏まえた物語だと推測しています。 赤い太陽の中に黒いカラスがいる--の起源は中国南部の古代伝説・神仙思想にあることをこの婦人の衣装(正しくは「T字型帛画」)が示しています。 注目すべきもう一つの点は、カラスの足が2本だということです。後に陰陽五行説に影響されて3本足になるのですが、この時点ではまだ2本足だったということも興味深いことです。 この衣装の上部に大きく描かれた日月が、天体としての日月ではないことは明らかです。つまり、日月ではなく、神秘的・霊的な存在としての太陽・太陰が描かれています。 「日の丸」が赤丸太陽だとするならば、「日の丸」デザインの起源はここにあるといえましょう。 どちらも赤丸太陽には光芒(日の光)が描かれていません。 どちらも「赤」というよりもまさしく、朱色に近い赤(紅)の太陽です。 太陽を光芒なしの紅色の丸で描くのは古今東西、きわめてめずらしい。偶然の一致とはいえますまい。 そもそも「お日様」を「太陽」ということ自体が、古代中国の陰陽五行説の用語を使っていることは前回述べました。 「日の丸」デザインの起源は古代中国南部で生まれたことは確定的でしょう。
by hangeshow
| 2008-08-06 16:02
| 太陽の話
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||